家「産経では青少年健全育成条例改正案を『2次元児童ポルノ規制』なんて表現してるのね……都が『児童ポルノ法とはまったく意味合いが異なります』って言ってるのに勝手にこんな表現したらまずいんじゃないのか?」
http://sankei.jp.msn.com/politics/local/100504/lcl1005042234002-n1.htm
家「さて、それはともかくなんだけど。前回のエントリーで書いたように、この改正案は主に女性向けH(BL含む)がターゲットなわけですが、そもそも男性からすると『強姦や近親相姦など社会的に許されない悪質な性行為を、楽しいこと、許されることのように描くマンガ』というのがなにそれ? って感じなのですよ」
え「まあ……普通ありえないですよね。某『あきそら』だってお姉さんと近親相姦しつつも『ホントにこれでいいのかな』って疑問を抱いてるわけで」
家「ていうかそうでないと作品にならないじゃん! 許されないことだから葛藤とかドラマとかが生まれるんじゃん! ……というのが男性的な発想」
え「女性向けは違うんですか? えむが訊くのもなんですが」
家「俺は仕事柄女性向けH作品を多く目にするんだけど、女性向けの作品は基本的に『愛さえあればOK』がテーマなのですよ。だからたとえばクラスメイトの男子にむりやり犯されちゃったとしても、最終的に『あれは愛情の裏返しだったのね』とかいってハッピーエンドになったりするw」
え「……まあ、当事者の二人がそれで納得して幸せなら、いいんじゃないですか?」
家「でも東京都としては、それはNGなんだろう。
 もうひとつ、女性向けH作品には『女性が受身』という傾向がある」
え「それは男性向けだって、男性が受身で女性が積極的じゃないですか。現実では積極的になれない読者のために、マンガの中だけはモテモテヘブン状態という」
家「なんだよモテモテヘブンってw いやちょっと意味が違って……女性向けH作品では男がSで女がM、といえば分かるだろうか」
え「……それは男性向けHでもおおよそ変わらない気がしますね……」
家「ちょっと不思議な感じがするんだけど、女性が読むHな作品でも女の子はオモチャにされる側なのね。世の中にはSな女性もいると思うんだが、そういう作品にはついぞお目にかかったことがない」
え「んー、たしかにちょっと想像つかないですね。女性がSなえっちいマンガって」
家「多分、女性には恥じらいが求められる(=積極的にHを求めるわけにいかない)ということで、M側になっちゃうんじゃないかな。ただ、そうすると『男が力ずくで女性を押し倒す』というのもある意味必然なわけで。結構根が深いんではないかと思うですよ」
え「なんかずるーい。女の子に恥じらいを求めてるのは男じゃないですか。それに沿ったストーリーなのに怒られるって。強姦された女の子は幸せになっちゃダメなのか!」
家「現実にはなかなか幸せにはなれない……気がするが……」