家「大阪でBL雑誌が18禁指定を受けたそうで」
え「うう……なぜ……(泣)」
家「ちょ、えむw お前まさか」
え「えむは誰にも迷惑かけてません! なんで突然規制されなきゃいけないんですか!」
家「いや読むのが悪いわけじゃなくてw ていうかお前BL読んでたのか」
 
家「まあともかく、都の非実在青少年条例といい、最近そっち方面の動きが活発なので一応書いておこうと思ったわけですよ」
え「あっちは男性向けですよね」
家「……と勘違いしてる人が多いので書いておこうと思ったんだよ。都条例の改正案も、規制のターゲットは女性向けHおよびBLです。条文では男性向けとか女性向けとか区別できないから、先入観でつい男性向けHが規制対象だと思い込んじゃうけど」
え「ええっ!? うそっ!?」
家「http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2010/04/20k4q500.htm
 ここに、東京都青少年健全育成条例改正案についてのFAQが載ってます。このFAQ自体『条文と違う』って指摘があるので今後修正されるかもしれないけど、少なくとも都が何を考えてるのかはかなり明確になってます。
 これを読むと分かるんだけど、現在の都の不健全図書規制は、本の内容うんぬんではなく、性器の描写の明確さ・体液の量・擬音の量といった、割と定量的な判断に基づいて行われてます。
 ちなみにこの不健全図書指定の会議は議事録がちゃんと公開されているのでぜひ一度見てみよう。会議室で『こちらの、人妻爆乳アナウンサー由里子さんにつきましては……』なんて会話が行われてるのを想像するだけでオモシロスギルけどw
http://www.seisyounen-chian.metro.tokyo.jp/seisyounen/09_kenzensin.html
 実際にはほとんど審議せずに『全部不健全図書指定でOK』で終わってるのは気になるけど、指定の要因は基本的に『性描写が全編にわたる』『男性器がリアル』『陰毛や体液が鮮明』というあたりなのですな」
え「……なるほど! だから少年画報社のあのマンガとか秋田書店のあのマンガとかがエロエロにも関わらず一般向けで売られているんですね!」
家「それを踏まえたうえであらためて、改正案についてのFAQを読んでいただきたいのですよ。つまり今までの条例では『性器の描写は不明瞭・体液や擬音の量も少ない(もしくは皆無) だけど性交または性交類似行為が明確に描かれているマンガ』は規制できなかったわけなんですよ。そこを新たに規制したいと。
 かなり明確にイメージできるでしょ? 液体表現が少なくてエロいマンガってつまり、女性向けHですよ。もしくはBL」
え「うわあ! えむの心のオアシスが奪われる〜!」
家「いやだから、お前は成人なんだから規制されても買えるんだってば」
え「本屋で買えませんよ、成人指定の本なんて! Amazonで注文するしかないじゃないですか!」
家「じゃあそうしろw」
 
家「まあ、今回のこのFAQを読んだ感想は、スキがねえなあってことです。俺にはちょっと論破できない。ただ男の場合、性描写が規制を受けてもパンチラやらお風呂シーンやらで性欲を満たせちゃうわけですけど、女性はそういう代替策に乏しいのでは? とも思います。そういう意味ではやっぱり、何十年もかけて培ってきた女性の文化に口出しすんなや偉い人、と感じますな」
 
え「でもですね、男性向けのエロ本が規制される背景には、子供にエロ本を読ませたら将来 性犯罪を起こすかも……っていうのがあると思うんですよ。本当に因果関係があるかどうかは別として、親御さんが心配するのはわかります。
 でも女性が性犯罪を起こすってことは、ないとまでは言わないけど、少ないじゃないですか。あっても中学校女性教諭が学生にわいせつな行為をしたとか、男性から見たら夢のようなシチュエーションじゃないですか。なにが気に入らないのですか偉い人は!」
家「うん、まあ……規制するなら男女平等にってことじゃない?」
え「納得いきません! とばっちりです! 男性は全員パイプカットして性犯罪を起こさないようにしてください! 子供は人工授精すればOKです!」
家「それって、どうなるんだ日本はw」