家「ハンガリーGPではフェラーリマクラーレンのそこそこ華麗なる復活劇が見られたわけですが、それにしてもマッサ大丈夫かなあ」
え「頭蓋骨骨折……うう……」
 
家「それはさておき、F1の後『かなめも』と『ティアーズトゥティアラ』と『咲』のアニメを観たんですよ。『かなめも』と『ティアーズ』は同時間帯だったので、チャンネルを切り替えながらだったけど」
え「ガラッと話が変わりましたね……深刻な話のあとで……」
家「いやまあ、マッサのことは祈るしかないので……。
 この3アニメ、全然毛色が違う作品なので単純に比較はできないんだけど。アニメとしての出来を初見の俺が評価すると、『かなめも』>『咲』>『ティアーズ』って感じなのね」
え「『ティアーズ』ダメですか」
家「それはファンタジーものの宿命で、現実離れしてるからよほどのことがないとのめり込めないからなんだけど……。
 ただね、じゃあDVDを買うとしたら? って聞かれると、俺としては『ティアーズ』>『かなめも』>『咲』なんだよ」
え「一番評価が低い『ティアーズ』が一番買いたいんですか?」
家「そこなんですよ、俺が問題だと思っているのは。
 DVDを買う=手元に残しておきたいと思う作品と、面白い作品は、必ずしもイコールじゃない。今回観た『ティアーズ』ではたまたま攻城戦をやってて、それがかなり作りこまれてたので「やるなあ」と思ったわけ。だからDVDを買いたいと思った。
 だから、DVDを買う動機って「面白い」と思うかじゃなくて、「やるなあ」と思うかなんだよ」
え「『咲』は「やるなあ」とは思わなかったの?」
家「だってマンガのストーリーを追ってるだけだし……あ、いや、もしかしたら何か工夫してたのかもしれないけど、原作読んでないから俺にはわからんかった。
 今のアニメ業界はDVDの収益を頼りにしてる、というのはだいぶ前から言われてることだけど、DVDを買いたいと思わせるには本当はマンガを原作にしちゃいけないんですよ。
 つまりマンガを原作にしてしまうと「マンガをアニメ化する技術」でしか勝負できなくなってしまうので、それこそ京アニレベルの超作画をやらないと「やるなあ」とは思ってもらえなくなっちゃうのね。
 ここ最近、マンガ原作の1クールアニメが乱発されているけど、悪循環にハマッちゃってるんだと思う。『マンガ原作でアニメを作る』→『あんまりDVDが売れない』→『手っ取り早くお金を作るためにやむを得ずまたマンガ原作でアニメを作る』→……って感じで」
 
家「でね。もしDVDにして手元に残すことが許されるならぜひ残したい、ってものが、ニコ動にはいっぱいあるの」
え「ニコ動!?」
家「ニコマスでもいいしボーカロイドでもいいんだけど、「やるなあ」って思った動画は山ほどあるよ。もし『その時貧乳が動いた』の総集編がDVDで発売されたら絶対買う」
え「出るわけねーです。二次創作じゃないですか。それもアイマス三国志のハイブリッド」
家「でも、ここに何かヒントがあると思わん? アニメの人って、アニメっていう枠の中ですごいものを作ろうとしちゃうけど、枠の外というか、別の枠組みで作品を作ったっていいじゃない。
 最近の例だと『ファイアボール』は従来の枠とは別の枠組みでアニメを作ったいい例だよね」
え「あなたは口を挟まないでシシカバ」
家「申し訳ございませんお嬢様」