家「さて、各地から『俺のかなえちゃんがー!』という悲鳴が聞こえてくる今日この頃ですが(笑)」
え「えむのかなえちゃんが……」
家「お前もか
え「かなえちゃん、清純派女優じゃなかったんですか!? まだ16歳なのに……」
家「少女はいつか、大人になるものさ……」
え「わけわからない言葉でごまかさないでください」
 
家「実は、最初はああいうオチではなかった。かなえちゃんとえむ子が仲直りしてお終い、最後にえむ子の勘違いが発覚してオチ……という終わり方だった。んだけど、描いてるうちにああなった(笑)」
え「どの辺で路線変更が……」
家「後編が始まって、カラーページに挫折した辺り(笑)」
え「本気でいきあたりばったりですね、アンタ」
 
家「でもね、俺の意識として、『作品にはどこかにアクがないといけない』っていうのがあるのよ。これは信念とかじゃなくて、実際に描いててそういう作品の方が面白いからなんだけど」
え「アク?」
家「さらっと読み流せない部分というか、頭に引っかかってしまう部分ね。甘いだけのお菓子より、甘みの中に苦みが混ざってる方が深みがあるわけで」
え「ニガウリとかピーマンとか」
家「うんまあ、料理でたとえるならそういうことだ(笑)」