ペン

 実は最近、つけペンを使っていない。「小学校の前の文房具屋で買える道具」だけでマンガを描く、というのにチャレンジしている。一応、大義名分としては、「マンガはもっと開かれているべきだ。つけペンなんて特殊な画材は、言語道断」というわけだが、実際はつけペンの未来が心配なので、代替画材を探しているだけである(笑)。
 想像に難くないと思うが、つけペンなんてそんなに売れる商品ではない。そのためメーカーもあまり力をいれておらず、後継の職人さんも育っていない。俺はそんなに使い込んでいないので詳しいことはわからないが、恒常的につけペンを使っていると、ペン先の品質から職人さんの入れ替わりが分かるそうだ。要するに、品質を安定させられないぐらいに人材が不足しているわけである。

 でも、線のシャープさでは、やはりつけペンが一番……なんとかならないものか。