ソードワールドとgumonji

 半年ぐらい前に購入した『PC‐9801ゲームリバイバルコレクション』http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4047071366/249-8452283-0567567 の中から、『ソードワールドPC』をプレイ。
 『ソードワールドSFC』を買った当時、ゲーム店のおじさんが「聞いたことないゲームなのに、結構売れてるんだよ」と首を傾げていたのを思い出す。約10年前、ちょうど富士見書房の成長期とも重なり、ソードワールドはかなりの人気を博した。
 ま、それはともかく、久しぶりにプレイしてみるとなかなか新鮮。グラフィックが弱い分、セリフ回しが凝っていて、なんでコンピュータのRPGは、こっちに進まなかったのだろう? とも思った。たしかに派手さでは、見劣りがするんだけど。
 『ソードワールドPC』の舞台はアレクラスト大陸のオラン地方だけだ。FFやDQのように、世界をまたにかける勇者もいいんだけど、世界の一部として生活してる『ソードワールドPC』の主人公たちの方が、俺は好きだ。
 なにより、キャラクターが使い捨てじゃないのが嬉しい。ドラゴンマガジンの“ソードワールドリプレイ”が今でも続いているのか、実はよく知らないのだけど、ずうっと「アレクラスト大陸」が舞台だから、プレイしただけ歴史が積み重ねられる(それが初心者のハードルを高くしてる部分もあるのだが)。

 そういえば、昔から「TRPGはゲームか?」という議論があった。なにしろ、勝者も敗者もいない。強いて言えば、満足した奴が勝ち、という“遊び”だ。
 その点では、『gumonji』とTRPGはよく似ている。gumonjiも、プレイヤーに与えられるのは「世界」とその世界における「ルール」だけ。そこで何をめざし何をして生きるかは、プレイヤーに委ねられている。
 では、今でこそ下火になったけど、一時期ソードワールドがあれだけの人気を誇ったのは何故か? 多分それは、公式の“ソードワールドリプレイ”が面白かったからだ。リプレイを読んで楽しむ分には、一本道のRPGをプレイして楽しむのと大して変わらない。リプレイが、TRPGの入り口として大きな役割を果たしたことは、誰もが認める事実だ。
 とすれば、gumonjiの普及にも、“リプレイ”が必要なのではないか。どういう形になるかわからないが、gumonjiの面白さを追体験できるものが用意されれば、もっとユーザーが増えるように思う。